本日は、三月度の広布唱題会に当たり、皆様には多数の御参加、まことに御苦労さまでございます。

本年も既に三月に入りましたが、皆様には僧俗一致・異体同心して、日夜、折伏誓願達成へ向けて御精進のことと存じます。

いよいよ、今月は第二祖日興上人の御生誕の月であります。

既に、ほとんどの支部が誓願を達成しておりますが、もし未達成の支部がありましたら、これからすべての力を折伏に注ぎ、なんとしてでも誓願を達成していただきたいと思います。

いつも申し上げていることでありますが、折伏は一切衆生救済の最善の慈悲行であります。

この折伏を、断固たる決意と勇気を持って実践するためには、常日ごろからしっかりと唱題を重ね、その功徳をもって折伏に当たることが最も大事であります。

そもそも、法華経の教えにおいては、我々衆生はいかなる人でも、すべて十界を互具していると説かれています。

すなわち、我々は十界の最上の仏界から最下の地獄界までの、いわゆる四聖六道の生命を持ち合わせておりますが、仏界の生命による(はたら)きは、人を(いつく)しみ、正義を(まも)り、平和を愛し、思いやりのある人格を作り、多くの人からも頼りにされ、周囲の人や世間にさわやかな風を送り、世の中をよくする用きをしますが、反対に、魔に魅入られた人は、争いを好み、悪に染まり、破壊を好み、自己本位の人格となって、わがままで、我意・我見に基づいた考えを持ち、世の中に争いと怒りをまき散らすのであります。

これが今日のすべての災いの元となり、様々な悪現象と不幸と争いをもたらすのであります。

仏法の上から言えば、実は天災も人災も、一切がここから起きてきていることを知らなければなりません。

このことは、既に大聖人様が『立正安国論』において明らかにお示しあそばされております。

したがって、今、我々はこれらの魔の跳梁(ちょうりょう)を許すことなく、破邪顕正の戦いをしていくとともに、最高至善(しいぜん)の大御本尊の縁に触れた聖なる生命の用きをもって、世の中を救っていかなければなりません。

特に、今や創価学会は、頭破(ずは)七分して、

「弘安二年の御本尊は受持の対象にはいたしません」(聖教新聞・平成二六年一一月八日付)

と述べて、本門戒壇の大御本尊への信仰を否定する大謗法を犯し、多くの会員を幻惑(げんわく)して不幸に落としめる、この上なき大罪を犯すに至りました。

大聖人様の御出世の本懐である本門戒壇の大御本尊から離れて、私どもに真の幸せは到来しません。

私どもは、このたびの学会の無慚(むざん)極まる大謗法の所業に対して、その誤りを(ただ)し、一人でも多くの学会員を救っていかなければなりません。

どうぞ、皆様には宗開両祖の御遺訓を拝し、一切衆生救済の崇高なる使命をもって、いよいよ妙法広布に励み、全国の法華講支部が、今月七日および八日の第二祖日興上人御生誕七百七十年奉祝大法要、ならびに二十二日から十日間にわたって奉修される奉祝記念法要、そしてまた、記念大会にはこぞって参加され、大きな功徳を積んでいただきたいと思います。

皆様方のいよいよの御精進を心からお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。

大白法 平成27年3月16日刊(第905号)より転載