立宗七百七十二年の新春を寿ぎ奉る


 立宗七百七十二年の新春を迎え、法華講連合会委員長・関野洋夫氏をはじめ全国法華講員御一同には、清々しく新年をお迎えのことと存じます。
 本年「折伏前進の年」は、たとえ如何なる困難・障害が惹起しようとも、一支部も残すことなく、講中一結・異体同心の団結をもって勇猛果敢に大折伏戦を展開し、広布達成へ向けて大きく前進し、御奉公の誠を尽くしていかなければならない極めて大事な年であります。
 勿論、依然として「新型コロナウイルス感染症」の勢いが止まず、為に折伏活動も思うようにいかず、各支部共に苦戦を強いられていますが、しかし、許より五濁乱漫とした末法であれば、様々な困難・障害が惹起し、正法弘通の妨げとなることは承知のことであり、改めて私共は「身軽法重・死身弘法」の御聖訓を拝し、如何なる障魔が競い起きようとも、強盛な信心をもって是れらを排除し、破邪顕正の折伏に立ち上がり、この難局を乗り越えていかなければなりません。
 大聖人は『立正安国論』に、
「主人悦んで日く、鳩化して鷹と為り、雀変じて蛤と為る。悦ばしいかな、汝蘭室の友に交はりて麻畝の性と成る。誠に其の難を顧みて専ら此の言を信ぜば、風和らぎ浪静かにして不日に豊年ならんのみ。但し人の心は時に随って移り、物の性は境に依って改まる。譬へば猶水中の月の波に動き、陳前の軍の剣に靡くがごとし。汝当座に信ずと雖も後定めて永く忘れん。若し先づ国土を安んじて現当を祈らんと欲せば、速やかに情慮を廻らし怱いで対治を加へよ」(御書 二四八㌻)
と仰せであります。
 正しく仏法の鏡に照らしてみる時、今日の混乱の原因は、邪義邪宗の謗法の害毒によるものであり、この謗法を退治し、一人でも多くの人が信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善、即ち三大秘法の大御本尊に帰依することが、仏国土実現の為には絶対不可欠な要件となるのであります。
 大聖人は『如説修行抄』に、
「権実雑乱の時、法華経の御敵を責めずして山林に閉ぢ籠りて摂受の修行をせんは、豈法華経修行の時を失ふべき物怪にあらずや。されば末法今の時、法華経の折伏の修行をば誰か経文の如く行じ給へる。誰人にても坐せ、諸経は無得道堕地獄の根源、法華経独り成仏の法なりと音も惜しまずよばはり給ひて、諸宗の人法共に折伏して御覧ぜよ」(同 六七三㌻)
と仰せられ、五濁乱漫とした末法濁悪の今日、この窮状を救済する方途は、 一人でも多くの人々に対して妙法を下種し、正法に帰依せしむることであると仰せられているのであります。
 抑も、世の中の苦悩と不幸と混乱の原因は、間違った教え、間違った考え、即ち邪義邪宗の謗法を退治しなければ、即ち破邪顕正の折伏を実行しなければ成仏・得道はあり得ないのであります。
 されば、私共は大御本尊の広大無辺なる功徳を拝信し、各支部共に講中の総力を結集して大折伏戦を展開し、全世界の平和と全人類の幸せを実現すべく妙法広布に邁進していくことが今こそ最も肝要であります。
 どうぞ皆様には、これらの御金言を拝し、愈々自行化他の信心に励み、以って妙法広布に尽くされますよう心からお祈りし、新年の挨拶といたします。

以上

(大白法 令和6年1月1日 第1116号転載)