立宗七百七十三年の新春を寿ぎ奉る

 立宗七百七十三年の新春を迎え、宗内各位には、清々しく新年を迎えられ、夫々が決意も新たに一天広布へ向けて、愈々の精進をお誓いのことと存じます。
 さて、本年「活動充実の年」は、全国の法華講中が仏祖三宝尊への御報恩のもと、講中の総力を結集し、強力な体勢を構築して活動の充実をはかり、勇猛果敢に折伏を実践し、以って一天広布を目指して、大きく前進すべき誠に大事な年であります。
 各講中においては、先ず、僧俗一致・異体同心の盤石なる体勢を構築して、講中一同が互いに励まし合い、効果的に広布への活動が出来るようにしていくことが肝要であります。
 大聖人は『撰時抄』に、
「一滞あつまりて大海となる。微塵つもりて須弥山となれり。日蓮が法華経を信じ始めしは日本国には一滞一微塵のごとし。法華経を二人・三人・十人・百千万億人唱え伝うるほどならば、妙覚の須弥山ともなり、大涅槃の大海ともなるぺし。仏になる道は此よりほかに又もとむる事なかれ」(御書 八六八㌻)
と仰せであります。
 また、『異体同心事』には、
「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なしと申す事は外典三千余巻に定まりて候。殷の紂王は七十万騎なれども同体異心なればいくさにまけぬ。周の武王は八百人なれども異体同心なればかちぬ。一人の心なれども二つの心あれば、其の心たがいて成ずる事なし。百人千人なれども一つ心なれば必ず事を成ず」(同 一三八九㌻)
と仰せであります。
 今、私共一同、これらの御金言を拝し、渾沌とした現状を鑑み、講中一丸となって妙法広布達成へ向けて、全力を傾注して折伏を行じていかなけれぱならない大事な時を迎えていることを知らなければなりません。
 勿論、
「魔競はずぱ正法と知るべからず」(同 九八六㌻)
と仰せの如く、我等の行く手には様々な障魔が立ちはだかることは、もとより承知の事でありますが、「異体同心なれば万事を成じ」との御金言を拝信し、いよいよ講中一結、異体同心していかなる障魔も断固としてこれを打ち砕き、妙法広布へ向けて強盛に自行化他の信心に住し逞しく前進していくことが肝要であります。
 されば、各講中共に僧俗一致・異体同心の団結を以って、全力を傾注して一天四海・皆帰妙法へ向けて精進されますよう心から願い新年の挨拶といたします。

(大白法 令和7年1月1日 第1140号転載)