9月度広布唱題会の砌
(令和6年9月1日 於 総本山客殿)

 本日は、皆様方には諸事御繁忙のところ、また新型コロナウイルス感染症により、さらにその上、台風十号によって国内各地で被害があり、様々な支障をきたしているなか、信心強盛に広布唱題会に参加され、まことに御苦労さまでございます。
 また、ヨーロッパではウクライナ問題など、いつ大きな戦争に拡大しかねない危険な状況を呈しておりますが、これら国内外の不安定な現状を見る時、今こそ、私どもは改めて「正を立ててこそ、国を安んずることができる」とする『立正安国論』の御聖意を拝して講中一結・異体同心し、断固たる決意と果敢なる行動をもって、破邪顕正の折伏を行じていかなければならない大事な時を迎えていると思います。
 その広布への戦いのなかで最も大切なことは、既に皆様方には御承知の通り、大聖人様が、
「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なしと申す事は外典三千余巻に定まりて候」(御書 1389㌻)
と仰せのように、講中一結・異体同心の盤石なる体勢を構築して折伏に打って出ることであります。
 その盤石なる異体同心の体勢を構築していくためには、一にかかって私ども一人ひとりの大御本尊様に対する絶対の信と妙法広布にかける断固たる決意、そしていかなる障魔も恐れない破邪顕正の強盛なる信心こそ、最も肝要であります。
 大聖人様は『撰時抄』に、
「一渧あつまりて大海となる。微塵つもりて須弥山となれり。日蓮が法華経を信じ始めしは日本国には一渧一微塵のごとし。法華経を二人・三人・十人・百千万億人唱え伝うるほどならば、妙覚の須弥山ともなり、大涅槃の大海ともなるべし。仏になる道は此よりほかに又もとむる事なかれ」(同 868㌻)
と仰せであります。
 今、私どもは、一人ひとりがこの御金言を拝し、妙法広布への道を進むに当たって、いかに異体同心の団結が重要であり、絶対的要件であるかをしっかりと認識され、講中一同、お互いが声を掛け合い、励まし合い、たとえいかなる障魔が襲い起きようが、いよいよ一致団結して敢然としてこれを打ち砕かれるとともに、各位にはなお一層の精進をもって御金言のままに、勇躍として折伏を行じ、もって一天広布へ向けて力強く前進されますよう心からお願いし、一言もって本日の挨拶といたします。

(大白法 令和6年9月16日 第1133号転載)