しかるに、世間の多くの人達は、この一生成仏の正しい法を知らず、謗法の害毒によって仏法の正邪に迷い、ために苦しみから逃れることができず、苦悩に喘いでいるのが現状であります。
その結果、依正不二の原理によって、人心の乱れがそのまま国土の乱れを呼び、一国が無間大城に堕ち、苦しんでいるのであります。
故に、『秋元御書』には、「謗法の者其の国に住すれば其の一国皆無間大城になるなり」(同1450ページ)と仰せられているのであります。
まさしく、世の中が乱れ、人々が不幸と混乱と苦悩に喘いでいる原因は、すべて邪義邪宗の謗法の害毒にあり、この謗法の対治なくして、人々の幸せも、世の中の平和も、国土の安穏も実現することはできないのであります。
ここに今、私どもが謗法を対治し、折伏を行じていかなければならない大事な理由が存しているのであります。