令和7年 元旦勤行の砌
宗内僧俗御一同には新春を迎え、決意も新たに、いよいよの御奉公をお誓いのことと存じます。
さて、本年は「活動充実の年」でございます。すなわち、本年は私ども僧俗一同、仏祖三宝尊への御報恩のもと、講中の総力を結集して勇猛果敢に破邪顕正の折伏を実践し、もって全支部が必ず本年度の折伏誓願目標を達成され、一天広布へ向けて大きく前進すべき、まことに大事な年でございます。
大聖人様は『聖愚問答抄』に、
「時に正像末あり、法に大小乗あり。修行に摂折あり。摂受の時折伏を行ずるも非なり。折伏の時摂受を行ずるも失なり。然るに今世は摂受の時か折伏の時か先づ是を知るべし。摂受の行は此の国に法華一純に弘まりて、邪法邪師一人もなしといはん、此の時は山林に交はりて観法を修し、五種六種乃至十種等を行ずべきなり。折伏の時はかくの如くならず、経教のおきて蘭菊に、諸宗のおぎろ誉(ほま)れを擅(ほしいまま)にし、邪正肩を並べ大小先を争はん時は、万事を閣いて謗法を責むべし、是折伏の修行なり。此の旨を知らずして摂折途に違はゞ得道は思ひもよらず、悪道に堕つべしと云ふ事、法華・涅槃に定め置き、天台・妙楽の解釈(げしゃく)にも分明なリ。是仏法修行の大事なるべし」(御書 四〇二頁)
と仰せであります。
この御文を拝する時、一天広布達成の願業は、御本仏宗祖日蓮大聖人の御遺命であり、私ども本宗僧俗はこの御遺命を固く守り、一天四海・皆帰妙法・広宣流布の達成を期して、「万事を閣いて謗法を責むべし」との御遺訓のままに、時を断つことなく、不幸と混乱の根源となる邪義邪宗の謗法を厳しく退治すべく、僧俗一致して破邪顕正の折伏を実践していかなければなりません。
されば、各位にはこの御指南を厳守せられ、それぞれが身口意の三業にわたって自行化他の信心に励むとともに、
「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なしと申す事は外典三千余巻に定まりて侯。殷の紂王(ちゅうおう)は七十万騎なれども同体異心なればいくさにまけぬ・周の武王は八百人なれども異体同心なればかちぬ。一人の心なれども二つの心あれぱ、其の心たがいて成ずる事なし百人千人なれども一つ心なれば事を成ず」(同 一三八九頁)
との御指南を我々一人ひとりがしっかりと心肝に染め、すべての講中が敢然として立ち上がり、謗法の害毒によって苦悩に噺いでいる多くの人を末法濁悪の世相そのままに、混迷を極めている日本乃至世界の惨状をなんとしてでも、そして一人でも多く救済すべく、なお一層の決意と、異体同心の団結と勇猛果敢なる実践行動をもって、この不幸の根源たる邪義邪宗の謗法を徹底的に対治し、一天四海・皆帰妙法を目指して、すべての講中が立ち上がり、身軽法重・死身弘法の御遺訓のままに、もって逞しく前進をしていかなけれはなりません。
されば皆様方には、本年「活動充実の年」に当たりまして、全国すべての講中が異体同心・一致団結して勇猛果敢に折伏を行じ、一天広布へ向けて勇躍として前進されますよう心から願い、一言もって新年の挨拶といたします。
(大白法 令和7年1月16日 第1141号転載)